痴呆老人をもつ家族も大変ですが、介護施設で働いてる人も大変です。

今回は、友人のひとりが、介護施設で働いてるので、
そこでの仕事ぶりを、ちらっと聞いたのでここに書いてみます。

介護職の現場というのは、ピンからキリまである様で、
そんなにキツくない現場の人もいれば、
朝も夜も無く、目が回るような忙しさの中で
本当にがんばって介護されてる人もいて、
とても大変みたいです。

あまり詳しく書くと、その友達にここを読まれた時に、
恥ずかしいから(゚A゚)ヤメロ~♪と言われかねないので、
詳しくは書けないのですが、

仕事をしていると、クレーマーが多いみたいです。

自分自身も痴呆のばあちゃんがいて、
自分の家族どころか、人様にまで迷惑をかけていました。

痴呆のご老人が家族に居る。

というご家族は、どこでも大変だと思います。
しかも、あまりお金を持ってない人ほど、
かなり苦労されていると思います。

この苦労って、実は、
あまり報われないと感じてる人が多いのでは?
と私は思っています。

今は、経済が混乱期で、
自分達だけでも食っていくのに大変な人が沢山います。

そこに、自分の親が痴呆になったとします。

自分の親が、記憶を無くすほど、情けないものは無いと思います。

うちのばあちゃんが、私の名前を忘れたのにもショックがありましたが、
私の父も、自分の子供が誰だったか思い出せない状態だった時は、
そうとうショックだったと想像できます。

しかも、ひとりでは生活出来なくなるのです。

何をどこに置いたのか忘れる。食べた事も忘れる。
朝も夜もなく、徘徊する・・・。

身内の家族は、一生懸命対処します。

でも、当の本人は、自分のした事すら忘れているので
自由気ままなものです。時には家族の親切に、腹を立ててました。
自分のやった事に責任を持たない。親切にされた事に感謝すら忘れる。
これだと、やってもやっても、報われた気持ちは出てこないでしょう。

特にキツかったのが近所へ迷惑をかけることでした。

それが、施設に預けれた事で、家族の生活が安定しました。
ただ、家族は安定しましたが、その分、介護施設の人に負担が来ます。

今、友達で、介護をしている人がいます。

やっぱり、大変だと、時々耳にします。

一番大変なのは、もちろんご老人の介護。

でも、大変な事は、これだけではすみません。

そもそも、介護職というのは、キツイ仕事です。
だから、人がいつも、足りていません。人不足なのですが、
普通の人はキツイ仕事なのはわかっているので来ません。

人がいないから、更に仕事がキツくなる。

という堂々巡りが介護業界では通例です。
さらに、人の質の問題もあります。
介護職は人が足りないから、来る人拒まずで対応しています。
たまに、甘い考えで来る人がいるそうですが、
やっぱり現実を知ると、辞めていくそうです。

(自分自身、ばあちゃんで
 トラウマになるぐらいの経験をしてきたので
 介護職に就いたら、あのトラウマを思い出して
 たぶん、ストレスで続かないでしょう。)

問題はこれだけではありません。

介護の仕事自体、とても体力と神経を使いストレスがたまります。

友達は、このストレスで、
人間関係が他の職より辛くて厳しい面がある。と言っていました。

それは自分でも想像できました。

私も接客をやってた時、
普通の人との対応でもストレスを感じた事が多々あったのですが
介護職では、普通じゃなく、自分の事が分からない人や
自分で生活する事ができない人を相手にするのです。

ストレスは半端ではないでしょう。

しかも、人が足りないのです。
仕事仲間でギクシャクするのは、当然といえば当然かもしれません。
ほとんどの介護現場では、人間関係にいろいろあるかと思います。

更に、これだけでは済みません。

ご老人相手だけ対処すれば、仕事が終わるというわけがなく。

ご家族にも、いろいろ対処しないといけない様です。

つまり、痴呆老人や、生活出来ないご老人の介護をしていても、
どうしても、人手が足りないのもあって、不手際があります。
ご老人ひとりにつき、二人以上で対応出来れば、
この不手際は、ほぼ無くなるのですが、

ご老人一人につき二人以上ついて、
常時介護出来る現場は、日本にはほぼありません。

ほとんどは、ひとりの介護者につき、
複数のご老人の介護だと思います。

これがキツイ。

家族なら、母がひとりでつきっきり。
という事が可能な限りできたと思うのですが、
普通の介護施設では、それは不可能です。
人が足りません。

また、一人につき一人の対応となると、
それだけ費用がかかります。

介護を受けたい家族も、その費用が出せません。

(月に50万以上だせば、朝も夜も常時
 対応してくれる施設はあるかもしれませんが)

ここで、
介護を受けたい家族も理解していると思うのですが、
国からの補助がないと、介護施設を利用する事すら
難しい現状があるのは、十分わかってると思います。

しかし、介護現場では、多かれ少なかれ、不手際が出てきます。

これはもう、本当に人が居ないのでしょうがないのですが、
そういう事に、家族から見れば腹が立ちます。

介護の不手際があったのは事実で、
目に余るものもたまにはあるでしょう。
そういう場面があったら、
家族から、クレームが来ます。

これは当然といえば当然なのですが、
介護現場で働いてる人にとっては、とても辛い事なのです。

どんな人でも、不手際をしたくてしたわけではありません。

人が足りてれば、十分、フォロー可能だった事が多いのです。

それが人が足りてないから対処出来ない。

介護を利用されてる家族が、今の倍以上費用を出せば、人は雇えます。

しかし、介護施設を利用したいと願ってるご家族も、
それほど、沢山お金を持ってる人達ばかりではありません。
ほとんどが、生活をやりくりして、介護をお願いしている家族ばかりです。

もちろん、国からの援助はあります。

それでもお金の支払いが厳しいのが現状です。

家族もお金で困ってる。
でも、自宅で介護となると、
今度は自分達の生活すらままならなくなる。

介護現場では人が足りてない、不手際が出てしまう。

家族はお金があまり出せないけど、
親がゾンザイに扱われてると想像して腹を立てる。
だから、介護してもらってる人にクレームを言う。

これは、この
ご老人が悪いのか?介護してる人が悪いのか?ご家族が悪いのか?
という話になるかと思うのですが、本当は誰も悪い人はいません。

今の経済システムが、こういう現状を作ったに過ぎないからです。

介護が必要としているご老人をもった家族は、本当に大変です。
でも、現場はもっと大変です。

だからひとりでも介護出来る人がいて、
そういった家族やご老人の為にも
私の友達には、これからも介護を頑張って欲しいと願っています。


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